A Short Story Of The Shaggy Dogs
PONがイギリスに渡り、コリーと掛け合わさっていったものがビアデッドコリー。
じゃあ、PONの祖先は一体???今のPONの祖先はSMOK。
PONの成り立ちを簡単にご説明。
POLSKI OWCZAREK NIZZINY ポルスキーオフチャレクニジニー(ポーランド語)
POLISH LOWLAND SHEEPDOG ポーリッシュローランドシープドッグ(英語)
PON ポン(通称)
記録ではその犬は中型で毛むくじゃら、北ポーランドから東ポーランドにかけて何世紀もの間生息していたとあります。ハンガリアンプーリーや古の遊牧民族が飼っていた牧畜犬との掛け合わせで作られてきました。19世紀のF・マズロースキーによる絵画、「牧童」という絵に描かれている小ぶり、毛むくじゃらで尻尾の無い牧羊犬の姿はポーリッシュローランドシープドッグそのものです。
20世紀初頭になって、ポーランドを含め全世界的に純血・固有種に目が向けられるようになりました。犬も例外ではなく、マリア・チョチュワリンスカ、ワンダ&ローザ・ゾルトワスカがこれらの自然短尾犬の繁殖を始め、グローホルスカ伯爵夫人も牧蓄犬や番犬として東欧の領地で使っていたのです。
その後に勃発した第一次世界大戦はポーランドにも壊滅的な状況をもたらし、戦後の統計では150頭の生存が確認できただけでした。そんな人間の食事に事欠くような状態の中でも、ブリーダー達は繁殖を続けたのです。
更に第二次世界大戦が始まり、またしてもこの犬種に危機がやってきます。かなりの頭数が亡くなり、大戦後の工業促進も影響し、生き残った犬以外に牧羊犬はもはや必要では無くなってしまいました。
1948年、ポーランド人獣医師ダヌータ・ハラニヤヴィッチ女史がこの犬種に注目することになります。彼女がポーランド中を調査した結果、2頭のオスと6頭のメスが生存しているのみと判明し、繁殖の重要性が叫ばれたのです。1949年、彼女は羊飼いが所有していたクルタ(KURTA)とラスカ(LASKA)という老いた犬から繁殖することに成功。結局1頭しか生まれませんでしたが、女史はそのオス犬をスモック・ス・コルデガルディー(SMOK)と名付けました。この犬は成長するまでの数年間、使役犬として暮らした後、彼女の元に戻ってくるのです。その後、彼女はミス・クシャナウィッツからドゥカイ(DUKAY)とディウナ・ス・バビエウシ(DIUNA Z BABIEJWSI)という2頭のポンを1955年に購入。また、ウィガ(WIGA)という犬も譲り受けました。これらの犬たちが高名なコルデガルディー犬舎(日本に置いてはコーデガディーと呼ばれています)の始祖となるのです。
「中型犬で陽気、かつ機敏、毛むくじゃらだがシルキーでもなく、ウーリーでもない毛。」1959年にパニ・ドブラビノーヴァ女史がこの犬種のスタンダードを記し、ポーランドケンネルクラブもこれを承認。
目下、ヨーロッパ各地で輸入・繁殖されて、ショーにも力を入れらている犬種であります。